2012年5月30日水曜日

震災ガレキ処理対策が今後の日本社会の方向を決める

震災に強い社会建設を可能にする市民主導型社会(2)




三石博行



国民の利益に立ったガレキ対策を進めるべき

すでに震災から1年と3ヵ月が経過しようとしている。復興庁も機能し始めてすでに長い時間が経過している。しかし、放射能汚染ガレキの処理方法もまた放射能汚染されていないガレキの処理の方針が国民に明確に伝っていない。このガレキ処理問題を政府は一刻も早く、明確に国民に伝えなければならない。今、ガレキ処理を巡って受入か受け入れないかと国を二分する議論がなされようとしている。この議論を本題に戻し、国民の利益を守るための政策を出すべきだと思う。


資源としてのガレキか汚染源としてのガレキか

震災ガレキ処理問題を考える上で重要なことはガレキ処理によって生じる経済的効果についてである。ここで言う経済的効果はプラス効果とマイナス効果の二つである。プラス効果については「ガレキは資源である」という視点に立っている。マイナス効果については「ガレキ処理によって放射能汚染が全国に拡散する」という視点に立っている。

つまり、2011年3月11日の東日本大震災のガレキ処理問題と1995年1月17日の阪神淡路大震災のガレキ処理問題との違いを決定づけている要因は、ガレキの量ではなく放射能汚染ガレキの混在であると言える。従って、この放射能汚染ガレキ混在問題を正面から議論しなければ、今回のガレキ処理問題の解決は見いだせないのである。

問題を整理すると、震災ガレキ処理問題の解決に対して、以下2つの視点から議論する必要がある。

1、ガレキ処理を受け入れた自治体(住民)の環境・健康被害問題からの視点(放射能汚染ガレキの混在)

2、ガレキ処理から得られる罹災地の経済復興からの視点(ガレキ資源エネルギー利用による)

つまり、国家や自治体は震災ガレキを一般化せず、資源としてのガレキなのか放射能汚染源としてのガレキなのかの基準を明確にしなければ、この震災ガレキ処理問題への正しい解決の糸口を見つけることはできない。


放射能汚染ガレキを全国に拡散させることによる経済的マイナス効果

上記した1の課題に関して、原則として放射能汚染を拡散させてはならないという立場に立たなければならない。ガレキ処理によって生じた焼却廃棄物はそのガレキ処理をしたゴミ焼却場の廃棄物に含まれる放射性物質に関する管理責任が生じるため、ガレキ処理を受け入れた自治体が結果的に長期的に被害を受けることになる。

しかも、昨年9月に高濃度放射性物質が混入した下水処理場の汚泥焼却灰の管理処理問題が未だに解決していない。そこで、(すでに2012年5月10日のブログ文書「国と自治体の被災地のガレキ焼却処理支援を進めるための課題」(1)で述べたように)以下1から3までの条件を前提にして、4でのべた条件でガレキの受入を提案した。

1、他の自治体に焼却処理のために運搬するガレキの焼却後の放射性物質の放射線量を情報公開すること

2、受入を決める自治体は市民にその自治体のゴミ焼却灰が含む放射性物質の放射線量を情報公開すること

3、これらの放射性物質の放射能測定を自治体は第三者機関、取り分け自治体内の大学研究機関に依頼し、測定機関名、測定者、測定方法の情報を公開すること。(何故なら、国民の大半は原子力関連の専門家と言うだけで詐欺師のように不信を持っている。行政が勝手に専門機関を使って分析の結果安全でしたと言っても大半の市民は信じていないのである。そのため、分析を依頼した研究機関の情報を全て市民に公開する必要がある)

  4、以上の条件で、ガレキ受入以前の焼却灰の放射性物質の濃度と受入ガレキの焼却灰の放射性物質の濃度が同量以下である場合のみ、ガレキを受け入れることができる。

福島原発事故によって関東と東日本に拡散した放射性物質を、されにガレキ処理によってそれ以外のより広範な地方に拡散させることになる。このことによって新たに生じる放射性物質の管理処理費やさらに日本全土に及ぶ水産物、畜産や農業生産物への風評被害を考えるとその経済的被害は国家経済に響くほど甚大となる。

そして、全国にガレキ処理によって放射性物質が拡散することによる経済的被害を正確に算定し、その経済的被害が生じないように放射性物質を含むガレキ処理への対策(対策方法、処理施設設置費用等の算定)を早急に検討すべきである。


資源としてのガレキ処理による経済的プラス効果

ガレキを資源として位置付けるなら、罹災地の経済復興に繋がるガレキ処理対策が検討されるだろう。つまり、ガレキ処理によって生じるエネルギーや再生資源の生産施設を早急に政府は準備すべきである。

しかし、すでに震災から1年と3ヵ月が経過しようとしている。今年2月19日にようやく復興庁が設定された。この対応の遅さに現在の日本の国のあり方が問われていると言えないだろうか。そして同時にその原因を明らかにすることによって、この国の改革すべき課題を明確に理解することが出来るだろう。

まず、ガレキ処理に関して言うなら、復興庁から放射能汚染ガレキの処理対策が国民に明確に伝わっていない。そのことが、今回のガレキ処理問題による混乱を国民に与えている。従って、資源としてガレキ処理を行う場合にも、放射性物質を含むガレキ処理に関する対策を明確にすることが条件となる。

資源として活用されやすいガレキとは放射能汚染されていないガレキを意味する。そこで、「放射性物質を多量に含まないガレキ」であることを前提条件とする。この条件なら、このガレキは当然、罹災地以外にも資源として活用される。そこで、ここでは罹災地の経済復興のためにこのガレキを活用することに課題を絞る。

1、ガレキをエネルギーや再生資源生産のために活用する施設を早急に建設すべきである。その建設費用は、ガレキを全国に運搬する費用よりコストが高いかもしれないが、地元での産業再建、雇用促進に寄与するため、罹災地復興に繋がる経済効果がある。

2、ガレキ処理によって生じる焼却灰や副生産物を活用した防災対策(防災堤防や防災用建造物)が可能になる。

3、罹災地域では地盤沈下がひどく、現状では復興計画(災害に強い町づくり)はすぐには進まない。地盤沈下対策も含めて解決しなければならない。その意味で、中長期的な復興計画が必要である。その計画遂行期間中に罹災地でのガレキ処理は可能である。ガレキ処理産業を復興計画に入れることも可能である。


放射性物質に汚染されたガレキ処理を行うことによる課題とその経済効果

放射性物質に汚染されたガレキを資源として活用することは非常に難しい。しかし、考え方を変えて、それらのガレキを処理することによって生じる副次的生産物の経済効果を考慮する必要がある。たとえば、放射性物質に汚染されたガレキ処理や管理に関する技術開発である。これらの技術は、今後、東電福島第一原発の廃棄処理で生じる莫大な汚染物質の処理管理問題に関係する。さらに今後、脱原発を目指し必要となる放射性物質の処理管理問題に欠かせない技術となる。

低濃度放射性汚染物質の管理に関して以下2つの提案をしたい。

1、福島第一原子力発電所近辺地域にすべての放射性汚染物資を処理する施設を建設し、そ こで一括処理と管理を行う技術を開発する。

2、特に放射性セシウムの管理は半減期30年を考慮し、放出された莫大な量を考えるなら、100年単位の処理保管が必要となる。それらの施設を建設し、今後、脱原発過程で生じるすべての低濃度放射性物質の管理も兼ねて、処理保管する対策を提起する。

つまり、低濃度放射性物質を全国に拡散した場合の経済的マイナス効果を、逆に福島第一原発近辺に集中管理することによって生じる経済効果として算定することが出来る。それらの放射能管理地域が生み出すその経済効果を放射性物資を保管する福島県や地元に還元することを前提にした提案をすべきはないだろうか。

福島原発近辺の地域では長期間の除染作業と莫大な予算が必要である。その予算支出を前提にして、それらの地域の自治体や住民への保障や生活再建(他の地域への移動や経済活動の再建)に活用することがより経済的であると思われる。

政府・復興庁は早急に「放射性物質に汚染されたガレキ処理」に対する方針を立て、国民にその合理性や経済性を説明し、同意を求めるべきである。


震災ガレキ処理対策が今後の日本の方向を決める

先日、5月29日午後7時から京都市へのがれき持ちこみに関する「第一回専門家委員会」が開催された。

この委員会を傍聴してきた縮小社会研究会の松久寛代表(京都大学名誉教授)は、現在の政府が進めようとしている震災ガレキ処理政策に関して「ガレキを受け入れない市民を震災復興に反対する人々として「非国民化」し、放射性物質を全国にばら撒くことで、放射能アレルギー対策を行おうとしている。つまり、国は原発事故責任をぼかし、放射能汚染に対する一億総懺悔を意図しているようだ。これは、前の戦争責任を国民総懺悔によって暈した(ぼかした)成功例があるので、きっと成功すると思っているようだ」と述べていた。

確かに、経済学の常識を逸脱しても、つまり放射能汚染ガレキを全国に拡散させることによる経済的マイナス効果が生じたとしても、放射能汚染している可能性のあるガレキの処理をを全国の自治体に強要する政府の姿勢は不合理とも理解されるだろう。 仮に国が上記したような国民の放射能アレルギー対策として、これまでの国のエネルギー政策の失敗の責任を国民総懺悔によってぼかそうとする政治的意図をもっているなら、この意図は明らかに亡国の道を開き、未来の日本国民に対して甚大な負担を負わすことになるだろう。その意味で、このガレキ処理問題はこれからの我国の社会や経済の方向を決める重大な課題に触れているとも言えるのである。


復興庁に私達の意見を述べよう

みんなでガレキ処理問題の意見を復興庁に述べませんか。
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/fukkou/ikenform.html


引用、参考資料

(1) 三石博行「国と自治体の被災地のガレキ焼却処理支援を進めるための課題」 http://mitsuishi.blogspot.jp/2012/05/blog-post_10.html


2012年6月1日 誤字修正
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2012年5月10日木曜日

あれから一年、気仙沼の桜




三石博行


あれから一年が経っていた


昨年、5月の連休は、居ても立ってもおれなくて、雨靴、軍手、作業着を持って二人で東北に向かった。大阪空港から山形空港に飛行機は降りた。仙台空港は無理だった。レンタカーを借りて、被災地に行こうとしたが高速道路はデコボコだった。


もちろんホテルなどなかった。それで、北上川の盆地地帯にある観光地のホテルを探した。花巻まで行った。ホテルには自衛隊、警察、消防、復旧作業に従事する人々とボランティアの人が殺到していた。何とか、泊めてもらえた。ホテルは信じがたい安さで支援に来た人々を泊めていた。

私達は、そこから被災地を訪問した。しかし、余りにも津波の爪痕、被害の大きさに今日まで、その日のことが書けなかった。

ただ、今から考えても行って見てきて良かったと言える。何故なら、その災害の悲惨さはテレビの映像にも出てくるだろうが、しかし、現実のその姿を見て、そこに居た人々の姿を見ることによって、私の心の奥に確りと刻み込まれた。それはことばを越えたメッセージだった。


これから、そのメッセージに言葉を見つけてやらなければならないと思っている。どんなことばがその凄い世界を語ることが出来るのか。


まだ片付かないガレキ


東北に到着して二日目、2011430日だったと思う。気仙沼に着いた。花巻から自衛隊の車両が行きかう中を狭い谷間を抜けて海に出ようとしたその時、そこはガレキの山だった。すべての家は倒壊し、大型船が陸に持ちあげられ、岸壁は壊され、水没し、一面に冷凍庫の魚が山積みに置かれ腐敗し、強烈な臭いを放っていた。それにカモメが群がり、その近くで人々がその腐敗した魚を海に捨てていた。


今回、再び5月の連休に東北に行った。前のような悲壮な気持ちはなかった。また以前のようにレンタカーを借りて今回は北から南へと回った。そして、201256日に気仙沼に行った。漁港中心のガレキは撤去されていた。そして水没した漁港の水揚げ場が50センチぐらい土台を高くして復旧していた。そこでは船から水揚げされた冷凍サンマを仕分けする作業やマグロを捌く(さばく)作業が行われていた。

水揚げ場から少し離れた所に以前、燃料タンクが横たわっていた地帯は、ガレキはきれいに撤去され、しかも、木材、金属、自動車、泥と分類されていた。気仙沼はガレキ処理が進んだことで、これから町の本格的な復興作業が始まるのだと思った。

気仙沼や陸前高田のような大きな町のガレキは意外と片付いていた。しかし、それ以外の小さな町のガレキは殆どと言っていいほど片付いていなかった。ガレキは資源だ。この資源を敢えて大阪まで運ぶ必要があるのか。ここでこの町の産業としてガレキ処理はできないのか。色々と素人的な考えが浮かんだ。


今、このガレキを巡って受入を要請された全国の自治体の市民が不安を持っている。しかし、被災地に来ると、このガレキ処理が復興のキーポイントになっていることを痛感するのである。金属類の再利用、可燃性のごみや木片類を燃料とした発電装置の可能性、広範な水没地帯の埋め立て、取り組むべき課題はガレキを撤去した場所からさらに湧きあがっているようだ。

気仙沼の桜



昨年、気仙沼のガレキの中で咲いていた桜があった。多分、そこは港にあった公園の一角か桜並木の後だったのだろう。ガレキに埋もれ、ガレキを被り、桜は4月の最後の日の花を咲かせていた。


  2011年4月30日の桜 

今回、どうしてもその桜に会いたかった。生きていてほしいと思った。探してみた。ガレキは殆どと言っていいほど片付いていた。しかし、桜は死んでいた。周りの桜が美しい花を咲かせているその日に、黒いつぼみを固く閉ざして立っていた。その周りには、以前よりは少なくなったもののまだ大量のガレキが散在していた。

  2012年5月6日の桜

さぞかし残念な思いでこの世を去ったであろう桜。そして、その無念さを語るように、枝の先には固いつぼみのような膨らみがあった。

  2012年5月6日の桜の枝


2012年5月17日 誤字修正
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国と自治体の被災地のガレキ焼却処理支援を進めるための課題

震災に強い社会建設を可能にする市民主導型社会(1)

三石博行

自治体は放射性物質の付着したガレキを持ちこみ焼却処理してはならない

何故、市民がガレキの焼却処理に反対するのか。その理由は明らかである。つまり、ガレキに含まれている放射性物質へ不安を持っているからである。それに対して、国は不安を掻き立てるのみで、真剣に問題の本質を見ていない。

そして協力しない自治体や市民は震災支援の意識が無いという風潮で、この震災ガレキ処理を推し進めようとしている。何という貧弱な政治的姿勢なのだろうか。これが長い保守政権時代から政権交代した民主党政権のやることなのだろうか。

問題を整理しよう。何故なら、被災地にとってガレキ問題が復興を阻害しているなら、それを早急に解決する必要があるからだ。しかし、厄介なことはこれらのガレキに放射性物質が付着しているという危険性を持っていることであり、そのガレキを焼却処理した場合、焼却灰には高濃度の放射性物質が含まれるということである。

そこで、国や自治体はガレキの安全性を調査する必要がある。安全なガレキは即刻処理可能になる。しかし、放射性物質を持つガレキを全国で処理するとそれによって二次汚染が生じるので、これらの放射性物質の付着したガレキの焼却処理に関してはその方法が見つかるまで、福島第一原発の近辺に集め、その地域の放射性物質に汚染されたガレキと共に一時保管するしかないのではないかと考える。


もし、放射性物質を持つガレキ処理によって二次汚染が全国で広まるなら、その除染に必用なコストやその汚染によって生じる生活資源の劣化とその修復に必要なコストがどれだけ必要か正しく算出すべきである。そのコストを予測すると福島原発事故処理に必要なコストはさらに大きくなると言えるだろう。


つまり、この段階で国と自治体が行う対策は、放射性物質の付着したガレキの焼却処理によって日本全国に放射性物質の拡散が生じることを防ぐ必要がある。そして、同時に、放射性物質の付着したガレキの焼却処理の現実的な方法を見つけ出すことである。


下水処理汚泥焼却灰から検出された高濃度の放射線物質の処理は解決したか

昨年の8月から9月に掛けて、東京都や関東地域の自治体の下水処理汚泥焼却灰から高濃度の放射線物質が出てきた。その高濃度の焼却灰をどこにも動かすことが出来ず下水処理場に灰を格納する建物を建てた。こうした記憶が生々しく国民の脳裏に残っている限り、震災のガレキ焼却処理後に残る放射性物質への不安がつのるのは当然である。

事故後、こうした事態に遭遇した関東地方の多くの自治体がそれらの焼却灰の処分に困っているという現実があり、その解決も出来ないままに、ガレキ処理を全国の自治体にお願いしても、不安を掻き立てると言われるのは当然だろう。


そんな不安を無視して、国はガレキ焼却後の灰の埋め立て可能な許容量は8000bq/kgと決めた。この8000bq/kgの値の意味が説明されていない。つまり、この8000bq/kgの放射性物質は環境汚染や健康障害を引き起こす量でないことを国は説明しなければならない。また8000bq/kgの放射線量を示す焼却灰にどのような放射性物質が含有しているのか。すべて放射性セシウムなのか、それとももっと半減期の長い放射性物質はないのかを説明しなければならない。また人体に吸収されやすい放射性物質はないかも説明する必要がある。国が示す許容量8000bq/kgの基準は余りにも、国民の不安に対して理解のない表現(やり方)ではないだろうか。


三つの問題解決方法の提案

だからと言ってガレキ処理を進めない訳には行かない。そこで、各自治体はこれまで自分達のゴミ焼却灰の放射線量を測定し、その値よりも多くの放射線量を出すガレキは受け入れたくないと言う権利を持っている。それをまず、各自治体が地域市民に情報公開すべきである。

例えば、尼崎市の稲村和美市長は焼却後の灰に含まれる放射性セシウムが100bq/kg以内の場合であると述べたらしい。この場合、稲村和美市長はその根拠を説明する必要がある。つまり、現状の尼崎市のゴミ焼却灰の中に、すでに放射性セシウムが100bq/kgが存在するというなら、確かに、陸前高田のガレキを燃やして、放射性セシウムが100bq/kg以内であれば、問題ではない筈だ。

この稲村和美尼崎市長方式を問題解決の方法として導入することを提案したい。

1、他の自治体に焼却処理のために運搬するガレキの焼却後の放射性物質の放射線量を情報公開すること

2、受入を決める自治体は市民にその自治体のゴミ焼却灰が含む放射性物質の放射線量を情報公開すること

3、これらの放射性物質の放射能測定を自治体は第三者機関、取り分け自治体内の大学研究機関に依頼し、測定機関名、測定者、測定方法の情報を公開すること。(何故なら、国民の大半は原子力関連の専門家と言うだけで詐欺師のように不信を持っている。行政が勝手に専門機関を使って分析の結果安全でしたと言っても大半の市民は信じていないのである。そのため、分析を依頼した研究機関の情報を全て市民に公開する必要がある)


まず、国も自治体はこの三つの情報を公開しガレキの焼却処理を市民にお願いするべきである。


2012517日 誤字修正
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2012年5月2日水曜日

福島原発事故放射能汚染の現実を受け止める必要はないか

ドイツZDF報道番組「原発ハンター」からのメッセージ


三石博行


みどり京都の代表杉山廣行氏から、ドイツのZDFの報道番組「原発ハンター」のYouTube動画が送ってきた。日本では福島の原発事故による放射能汚染の現実はどこまで正確に報道されているのだろうか。今でも、除染可能とか、帰宅可能とかいう政府のことばに原発近辺の住民は翻弄されつづけているのではないのか。 そろそろ本当のことを言うべきではないか。その現実を確りと見つめ、そこから現実的な対策を見つけ出すべきではないのか。厳しいけど、本当のことからしか、正しい方針、最も現実的な政策は生まれないと思う。 このドイツZDF報道番組が日本の友人達に伝えたいメッセージを確りと聞いてみたい。

ドイツZDF「放射能ハンター」

みなさまへ 私(杉山廣行氏)の知人Yさんからのメールです。 ご覧になった方もおられるかもしれませんが 下記のURLからご覧ください。

杉山廣行

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久々の原発関連のお知らせです。以前に、ドイツ在住の日本の方から教えていただいていたのですが、ドイツ語だったので内容を想像する域でした。 日本語に翻訳してあったのを見つけたので。  それにしても、日本の現実を海外の報道でしか知ることができないというのは・・

http://www.youtube.com/watch?v=PtorYF4j9SY&feature=player_embedded

ドイツZDF「放射能ハンター」 YouTube公開

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